満足を得るためには二つの方法があります。一つは自分が願っている事を実現させる事です。しかし、この方法は満足を得るために、常にその満足の基準を上げていかなければならないでしょう。人間の欲は、一つの事が達成されると満足を得るためには、更に高い基準を設ける方向へと向かっていきます。その欲望には終着点がありません。もう一つの方法は、自分の満足の基準を下げる事によって満たされる方法です。基準を達成して満足を得るのではなく、受けて当然という思いを変える事によって満足を得る方法です。聖書は「私たちは何一つこの世に持って来なかったし、また何一つ持って出ることもできません。」と記しています。自分の内にある基準を下げる事によって、たとえ１０の内１しか持っていなくても、１を得ている事に感謝をささげる事ができるのです。１しかないのか、それとも、１も与えられているのかは、量は変わらなくても満足の度合いは大きく異なるのです。このように満ち足りる心を常に養いたいものです。
