教会がこの世において特別な存在であり続けるのは、キリストの内にある和解の福音が教会に委ねられているからです。教会が行うすべての働きは、この福音のために行っていると言ってもよいでしょう。教会がこの福音を伝えることをやめてしまうならば、この世は福音を知ることもできず、また神との和解を受け入れる事もできないのです。ですから、教会の働きというのは、この世にはなくてはならないものです。教会はそのような意味で、自分達が神の国の大使であり、神の国の代表者であるという意識を常にもっていなければなりません。そして、神の国の価値と、この神の国に入るための良き知らせをこの世に伝え続けなければなりません。なぜなら、その福音にこそ教会の存在意義があり、教会のアイデンティティーを明確にするものだからです。自分達が何者であり、どこに向かっているのかをしっかりと見据えているキリストの教会は、この福音に生きる教会だと言えるでしょう。そのような教会はすべてのことを福音のためにしています。それは、この福音にこそ、神の義があらわされていて、時代や国を超えてこの世界に希望と救いをもたらす唯一の手段であることを知っているからです。
教会に委ねられている福音
- 試練の中で練られる信仰
- Gospel time Aut-vol.6